CHICO FREEMAN
続いて「いい音」の好サンプルとして、原田さん所有の大切なレコード数枚を聴かせてくれました。CHICO FREEMANの『DESTINY DANCE』(1982)とCARLY SIMONの『NO SECRETS』(1972)等のLPです。
プロトゥルールスもデジタル48もない遠い昔に、16チャンネルの誤摩化しのきかない卓で、こんな素晴らしい音が記録されていたというのは驚異であり脅威であります。音楽家、技師、プロデューサーなど、当時、音楽制作に関わった人たちが、情熱を込め、丁寧に丁寧に慈しむようにその仕事に向き合ったていたということが容易に想像できます。
レコード番号を見て、1stカッティングなのか、2ndカッティングなのか、或いはそれ以降のものなのかを知ることができますが、いずれのレコードも1stカッティングなので、音の抜けが抜群に良く、感動的ですらあります。レアだからとか、プレミアつくからということよりも、単純に音がいいという理由だけでも、1stカッティング盤には有り難みがあります。
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